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【東大情報理工院試】合格者が教える超高コスパ対策法〜数学編前編〜

院試

こんにちは!まいけるです。

今回は以前紹介した東大院試対策の数学編になります。

私は地方大学の理系から東大の情報理工学系研究科の院試に合格しました。しっかりと考えた上で戦略をたてて対策を行なったのでぜひ参考にしてみてください!

東大院試受験感想はこちらから

【東大院試】外部から合格した大学生が教える東大対策法〜受験感想編〜

前提

初めに注意ですが、この記事は少なくとも一度大学の教養数学に一通り触れたことのある方を対象として書いています。全く知らないよ!という方向けのお話はまた別の記事で取り上げるのでそちらをどうぞ!

さて、まずは私の試験までの流れを大まかに示しておきます。

勉強開始:3年生の2月・・・・一応定期試験はギリギリ解けるかなという程度の実力

本番:4年生の8月・・・・体感ですが7割~8割弱くらいの得点率でした。

・・・追記 点数開示をしたところ得点率は68パーセントでした。

思ったよりも低かったですね笑

点数開示についてはこちらで解説しています!

東大情報理工院試対策まとめ〜外部で筆記9割越えが徹底解説〜

総勉強時間:正確な時間はわかりませんが数学の対策に費やした時間はおよそ400時間くらいかと思います。

以降はこのことを踏まえてご自身と比較しながら読んでみてくださいね!

戦略

出題範囲の確認

試験なので試験範囲が決まっています。まずは範囲を確認してみましょう。東大の情報理工学研究科が公開している募集要項によれば出題範囲は以下のようになっています。

東大情報理工学研究科2022年度募集要項より引用 

(公式HPはこちらから飛べます)

この表を見ると、大門は全部で3つあり全てに回答しなければいけないことがわかります。

では具体的に何が出題されるかというと、①線形代数、②解析(微分積分、常微分方程式など)、③確率、統計と書かれています。正直範囲の指定がざっくりとしておりこれだけ見ても何が出題されるかいまいちわかりづらいですね。

しかし、実際に2009~2021年までの全ての過去問を解いた私が必要な対策法を具体的に紹介していくので安心してください!

使用参考書

ここではまず私が使用した参考書を列挙した後に、やってもよかったと感じた参考書をあげておきます。

私が使用した参考書

マセマシリーズ

手始めにみんな大好き、超有名書籍のマセマシリーズです。勉強を開始する段階の数学のレベルに依存しますが、一度目を通しておいて損はないと思います。

イメージとしては、1、2年生の数学の授業で使用していた教科書を振り返って少しでも怪しい領域がある分野に関しては読むといいかと思います。そもそも普段から数学を多用する学部でない限りどこかしらの分野に穴がある人が多いので、マセマだから、、と軽視せずじっくり一周しましょう。

私が実際に購入した分野は線形代数、常微分方程式、微分積分、フーリエ変換の4冊でした。

大学院入試問題

マセマシリーズを読み終わった後はひたすらこの本を解きました。

通称黄色本と呼ばれています。単純に色が黄色いからですね笑

二冊に分かれており、一冊目は線形、解析(微分、積分)、微分方程式の三分野から。二冊目はフーリエ変換やラプラス変換、複素解析、確率統計の三分野から構成されています。

分野ごとに必要公式や知識などを数ページでまとめた後に例題が掲載され、その後に演習問題が掲載されているという作りです。問題数としては例題と演習問題を合わせて一つの分野あたり約50問ほどです。

この本が優れている点はほぼ全ての問題が実際に東大の院試で出題された問題であるという点です。

やはり大学ごとに問題の傾向や雰囲気というものは異なるので実際の過去問を使って演習を行うことで効率よく学習を進めることができました。

逆にデメリットが二点あります。一点目は解説に間違いが散見されるという点です。

大学レベルの教科書や演習書は間違いがあるのが普通ではあるのですが、この演習書も例に漏れず所々に間違いがあります。

二点目は難易度が少々高いという点です。実は情報理工学の共通数学はそこまで難易度が高くありません。

情報理工学系研究科の中でも数理情報学を受験予定の人は専門分野の数学がもっと難しいので例外ですが、他の専攻を受験する人にとってはややオーバーワークです。詳しくは後述しますがやる範囲、分野を絞ってやるといいかと思います。

使用しなかったがおすすめの参考書

マセマシリーズ(演習ver)

先ほど紹介したマセマシリーズの演習書verです。通常のマセマシリーズを一通り読んだ後に不安が残る方はこのシリーズを学習することでスムーズに黄色本につながるかと思います。

詳解と演習大学院の数学

黄色本よりも難易度がやや低めです。先ほど書いたように黄色本は少しオーバーワークなのでこちらの演習書でもよかったかなとも思います。

どの分野を勉強すべきか?

この話はとても重要です。情報理工学の数学は出題範囲の指定が割と曖昧なので重点的に絞って対策するということが難しいからです。

結論から言えば優先順位は線形代数=微分、積分=統計≧確率>微分方程式≧フーリエ変換≧ラプラス変換>複素解析という順番になるかと思います。

この理由については別の記事で詳しく取り上げようと思いますが、過去問を解いていると出題されやすい分野とされにくい分野があることに気づきます。

実際に13年分の問題を解いた私はその傾向を知っていますので上記のような結論に至りました。例えば「複素解析」の分野は一番優先順位が低いですが、この分野が中心になった問題は過去の13年の中で一度だけです。

もちろん、あくまで傾向ですので例えば複素解析の分野が絶対に出題されないかと言われればそうではありません。しかし限られた時間の中でうまく対策をしていかなければならないのであえて優先順位をつけるならば、という話ですね!

実際の勉強法

では実際にどのように勉強を行なったか、行うべきかについてのお話です!

参考書

基本的な流れとしては以下のようになります。

①マセマシリーズ(講義ver)をしっかり読む。わからないところをピックアップしていくイメージです。章ごとに確認問題がついているのでこれも全て解きましょう。

②そしてもう一周最初からサラッと読みましょう。1周目でわからなかったところを重点的に確認するイメージです。人に解説しながら読むことができれば最高ですね。

③黄色本に移り例題をひたすら解いていく。数学が得意でない限り例題はせいぜい2割〜3割くらいしかまともに解けないかと思います。全然問題ありません。一つの分野あたりおよそ20〜30問ほど例題があります。

私は最初2割もできなかった記憶があります笑

ポイントはできなかった理由をその都度マセマに戻りながら確認することです。基本的にマセマシリーズを理解しているならば黄色本の解説で理解できないところはほとんどないので慣れと演習で徐々にできるようになるはずです。

④黄色本の例題を間違えた問題をもう一度行う。完答できなくても構いません。必要な知識と大まかな流れさえ自分で理解できているなら大丈夫です。

⑤過去問へ

このような流れになります。参考までに私が各段階で費やした時間を書いておきます。

①一つの分野あたりおよそ5〜10時間、②サラッと読んだだけなので5時間ほど、③一つの分野を解き終わるのにおよそ40時間、④復習にしっかり時間をかけたので一分野あたり70時間くらい。

黄色本に関しては、私は線形代数と微分積分(重積分や偏微分の範囲を除く)、確率統計の三分野しかやっていません。

もちろん現在の数学の実力や、センスによって時間は大幅に変化するので参考程度にしてください。

ただし、①から順番に正しく行えば私よりも時間がかかることはないと思います。(私は数学のセンスが乏しいので時間がかかってしまいました笑)

過去問

過去問の使い方、復習方法に関しては記事が長くなりすぎてしまうので別の記事で取り上げたいと思います!

過去問対策はこちらから

【東大院試】東大合格者が教える超高コスパ対策法〜数学編後編〜

まとめ

今回は東大院試の数学対策についてのお話をしました!

私自身も不安になりながらの辛い戦いだったので同じように院試受験を考えている方の参考になれば幸いです。

使用教科書についてはこちらの記事でまとめています。

東大情報理工院試対策まとめ〜外部で筆記9割越えが徹底解説〜

では、一緒に頑張っていきましょう!

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