近年、大学院入学者が徐々に増えています。
それとともに学部とは異なる大学院に進学する人が一般的になりつつあります。
自分の研究したいテーマをより深ぼるためであったり、学費をより安くするため、あるいは現状の環境を変えたいという思いから他大の大学院に進学するということですね。
さて、当然ですが大学院に入学するためには大学院試験を受験する必要があります。
そんな大学院試験の外部受験について、内部から受験するのに比べて不利と言われることが多いです。
今回は実際に外部院試を体験し全ての大学院から合格を納めた私からリアルな実情を解説していきます!
この記事はこんな人におすすめ!
- 外部院試の受験を考えている人
- 院試が不安で情報がとにかく欲しい人
筆者について
地方国立大学生→東大、東工大院試にダブル合格。東大大学院に進学予定
東大や東工大の院試受験対策記事はこちらから!
では、早速見ていきましょう!
院試の外部受験は不利?関係ない?
結論から言えば、院試の外部受験は内部受験に比べて圧倒的に不利です。
しかし、ここで諦める必要はありません!
不利である理由はいくつかあるのですが、対策が可能だからです。
ここから、外部受験が不利である理由をあげながらその対策法もセットでお伝えしていきます!
外部受験が不利な6つの理由とその対策は?
大事な順に理由と対策法を一気に挙げていきます!
不利な理由は大きく二つに分けられます。
情報不足とモチベーションの不足です。
まずは情報不足についての理由を詳しく紹介していきます!
①授業資料、過去問、過去問の解答が手に入らない
一つ目は目指している大学院の講義資料や過去問が手に入らないことです。
他の記事でも言っていることですが、大学院試験対策に一番有効な対策は目標とする大学で行われている講義資料を使って勉強することです。
大学院試験を作成するのはその大学の講師陣のため、院試で出題される問題は実際に学部の講義で取り扱った内容であることが多いです。
当然、講義がなければ勉強できないとはなりませんがあるとないとでは大きな差があります。
次に過去問についてですが、試験対策には過去問が必須ですよね。
これは大学受験と変わりません。
しかし大学受験とは異なり、院試では公式が解答を作成していないことが多いです。
それでも内部生は学内の仲間同士で答えを確認したり、先輩が作成した解答を共有することで効率よく勉強できます。
外部生は目指す大学の内部とコネがない場合も多いため講義資料にしても過去問にしても入手が難しいのです。
これが外部受験生が不利である理由の一つ目です。
さて、これらの対策法ですが取れる手段は二つあります。
愚直にネットで検索すること、研究室に直接もらいに行くことです。
まずは一つ目について。
単純ですがある程度の情報はネットで手に入ります。
参考程度に検索の仕方をいくつか紹介しておきます。
さて、二つ目の話に移ります。
これは次の項目にもつながる話ですが、基本的に各研究室では院試の過去問を保管していることが多いです。
そこで研究室訪問の際に直接教授や学生の人に頼み込むと過去問を入手できることがあります。
場合によっては講義資料なんかも保管していたり、アクセスできる環境の場合もあるので研究室訪問に行った際は必ず聞いてみるようにしましょう!
②合格点や足切り点の情報が手に入らない
これも非常に痛手です。
試験なので必ず合格点がありますよね。また、書類選考を行う大学院ではGPAや英語試験の点数で足切りが行われるところもあります。
一見、勉強する上で合格点や足切り点を知っておくことは戦略的にもモチベーションの維持の観点からも非常に大切に思えます。
内部生は先輩から詳しい話を聞くことができる一方で、外部生は情報が入手しづらいため不利になってしまうんですね。
対策法としては、ネットで調べることももちろん一つの手です。
過去の受験生の感想ブログなどから大まかにボーダーを知ることができる場合もあります。
しかし、個人的にはそんなことは気にしない。ことをおすすめします。
わかります。気になりますよね。特に直前期や書類選考の時期は私もずっと気にしていました笑
ただこれは気にしてもしょうがないんです。なぜなら院試は概ね相対評価だからです。
過去の受験生とみなさんが受ける時の受験生はそもそも違います。
あくまで過去の合格点は参考程度のもので、それを知らないと合格できないなんてことはありません。
それでも気になる皆さんのために一つ言っておくと、旧帝大の大学院試験に限れば総合で8割の得点を取れば落ちることはまずないでしょう。
つまり、最初から8割の得点を目標として勉強すればいいんです!
③効率のいい勉強法や使用すべき教科書の情報が手に入らない
大学の専門書は同じ分野でも大量に種類が存在しているため、外部受験する人たちの中には何を使ったらいいかわからないという人も多いです。
対策法としては、対策する試験の講義シラバスを確認してみること。過去の合格者のブログをみることなどが挙げられますね。
講義シラバスには授業で使う教科書が記載されています。独自のスライドによって講義を行う教授もいますが、そう言った場合も参考文献として教科書が示されていることが多いです。
また、同じ専攻に合格した先輩のブログも非常に参考になります。そう言ったブログは教科書や演習書の使い方まで紹介していることが多いのでぜひ参考にしましょう!
シラバスもないし、ブログも見つからない。。そんな方のために、参考程度に私だったらどうするかを記載しておきます!
普通ですよね?これでいいんです。院試は大学受験ほど難易度の高い問題は出ません。
シンプルに少数の参考書を演習すれば合格点は狙えます。
ただし、自分が使える総勉強時間はしっかり把握しておく必要があります!
④仲間がいない
さて、ここからはモチベーションの不足についての理由について紹介していきます!
まず一つ目は一緒に頑張る仲間がいないということですね。
内部受験生であれば当然、同じ院試を受験する人が周りにたくさんいるので互いに刺激しあって頑張ることができます。
しかし外部受験生となると周りの友人は今いる大学の大学院に進学する人が多く孤独感を感じてしまいます。
対策法としては、twitterの有効利用です。
私も所属していたのですが、外部院試受験生が集まるescape(@escapetout)という団体が存在します。
多数の受験生が所属しているため、皆さんと同じ専攻を受験しようと考えている人が見つかるかもしれません。
あるいは、素直にtwitterで大学名+院試などのキーワードで検索することで同じように外部受験する人が見つかることもあります!
⑤当日のメンタルが落ち着かない
内部受験生は普段から通い慣れたキャンパスで受験ができる一方で、外部受験生は慣れない土地で受験を強いられます。
会場にたどり着くだけでも苦労するなんてこともあるので、それだけでメンタル的に不安になる人がいます。
近年はコロナ禍によってオンライン試験を実施している大学院が多いですが、対面試験が増えてきた場合外部受験生はやはり不利になってしまうでしょう。
対策としては単純に試験が近づいたら下見をしておくことでしょう。
遠方に大学院があって気軽に行けない場合ならば、研究室見学の際に最寄駅からの所要時間やキャンパスの構造などをメモしておくことをおすすめします!
⑥教授との繋がりがない、面接で差がつく可能性がある
最後の理由は、受験する大学院とのコネがないため面接で差がつく可能性があることです。
人によってはかなり気になる理由かもしれません。
しかしあえてこれを最後に持ってきたのは、ある意味どうしようもないことだからです。
もし教授とのコネなどで内部受験生が優遇されるのが事実だとしても、それを変える手立てはないでしょう。
さらに、院試の合否は面接よりも筆記試験の出来が圧倒的に重視されます。
そのため、気にするだけ無駄です。
一応対策法としては、研究室訪問の際は教授と仲良くしておくことです。
しかし、それを意識しなくても本当にその研究室にいきたい意欲があるならば自然と教授に意識が伝わっていい印象を持ってもらえるはずです。
ちなみに、私の知る限り、東大の院試に関しては面接における内部と外部の差は存在しません。
未来の理想を目指して諦めずに勉強しよう!
今回は外部受験が不利である理由についてたくさん書いてきました!
ここまで読んでもらった方には散々伝わっていることかと思いますが、外部受験生はやはり不利なんです。
しかし、もう一つの大切なことが伝わっているかと思います。
それは、不利な条件はほとんど対策できるor対策できないものは合否に影響しないということです。
今回紹介したような「内部生との違い」が存在することを理解した上でコツコツと対策すれば合格は見えてきます!
では、一緒に頑張っていきましょう!
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