資格試験として非常に有名な簿記検定試験。
「簿記は2級から難しいよ〜」なんて言葉を皆さんも聞いたことがあると思います。
そんな簿記2級について実際の難易度はどのようなものなのか解説していきます!
(筆者は先日簿記2級取得を目指して二ヶ月でゼロから独学で合格しました。)
受験を考えている人や、簿記について少し知りたい人は必見です!
実際の簿記2級取得への最短ルートをこちらで紹介しているので気になる方はどうぞ!
【簿記2級勉強法】独学?通信?最短ルートを徹底解説【誰でもできる】
結論から言えば簿記2級が難しい理由は以下の4つです!
この記事では一つずつ丁寧に紹介していきます!
この記事はこんな人におすすめ
- 簿記ってそもそもどんな試験?という人
- 簿記3級を取得して2級へのチャレンジを考えている人
- とりあえず取得したいけど何が難しいのかよくわからない人
簿記試験の難しさがわかります!
簿記2級が難しい4つの理由
最初に述べたように簿記2級の試験は難しいです。
具体的に難しい理由をそれぞれ詳しく解説していきます!
その前に大前提となる「簿記検定試験」について軽く説明しておきますね。
簿記試験には日商・全商・全経がある
まず、「簿記検定試験」と一口に言っても実は三種類の試験が存在します。
それぞれ日商簿記、全商簿記、全経簿記と呼ばれる三つですね。
これらの試験の違いは一言で言えば「受験者層の違い」です。
下の図を見てください。
このように受験者の対象がそれぞれ異なっていることがわかります。
この記事は最も一般的である日商簿記について解説していきます。
それではいよいよ4つの理由について具体的にみていきましょう!
①日常に馴染みのない分野である
そもそも「簿記」という単語を日常的に使用したり聞いたことがある人は多くないでしょう。
「簿記」とは簡単に言えば「企業のお会計の記録」なのですが、投資を勉強している人や経理の人を除けば企業の会計記録なんて目にする機会は少ないですよね。
これが簿記試験が難しい一番の理由です。
勉強を始めてすぐの頃は馴染みのない単語や考え方がオンパレードで馴染みづらいところが多々発生します。
聞き慣れない単語や概念ってそれだけで勉強しづらいですよね。
そこで苦手意識を持ってしまう人も多いです。
②文理両方の考え方が必要
理由の二つ目は勉強を進めるうえで文系的な考えと理系的な考え両方が必要となることです。
このことについて考える上で簿記2級の試験形式をまずは確認しましょう。
商業簿記と工業簿記に分かれている
簿記2級の試験は商業簿記と工業簿記という二つの種類の分野が融合したものになります。
簿記3級から2級にチャレンジしようと考える方はここが一番の変化です。
この図を見るとわかるとおり、簿記三級で勉強したものの延長線にあるのが商業簿記。
完全に新しいものとして工業簿記という分野が加わります。
商業簿記では、一つの企業の売買取引や子会社との決算処理などを行うのが目的です。
この分野はある程度の暗記を前提としないと勉強が進みません。理由の一つ目でも述べたように日常に馴染みがないものなのでどうしても理解度外視で覚えないといけないものがあるからです。
一方で工業簿記では、製品を製造する工場の進捗や現状を分析するのが目的です。
そのため簡単ではありますが与えられた条件からいくつかの計算を行っていくことが求められます。
このように、商業簿記と工業簿記で求められる力が異なっているのが理由の二つ目です。
そして当然ながら、簿記3級の知識がないと2級の商業簿記は理解できません。
これは上の図において簿記3級の範囲を土台のように商業簿記が成り立っていることからイメージできるかと思います。
③回によって難易度が違う
理由の三つ目は、試験ごとに難易度が大幅に変わるというものです。
下の図を見てください。これは簿記2級試験について直近15回の受験データについてまとめたものです。
緑で示した合格率の変化を見るとよくわかるように、回によって合格率が大きく異なっています。
10年以上昔の回では合格率が4割を超えることも多々ありそこまで難しい試験ではありませんでした。
しかし近年難易度の上昇によって合格率は減少傾向にあります。
この現象の原因として簿記試験は頻繁に出題範囲が変わるというものが挙げられます。
簿記の試験は実際の会計基準をもとに作成されているため、現実の変化に応じて範囲が変わります。
今までは勉強しなくてよかったものが急に試験範囲に入ってきたり、その逆もあります。
そのため、問題作成側としても一定の合格率になるような問題を作成しづらいということですね。
しっかり勉強したのに、問題が難しすぎて合格できない、、なんてこともあり得ます。
④成果が勉強時間に比例しない
さて、最後の理由は成果が勉強時間に比例しないというものです。
どういうことでしょうか。まずは簿記2級合格のために必要な勉強時間を確認してみましょう。
勉強時間の目安は?
簿記2級の勉強時間の目安は250~400時間と言われています。
こう聞くと半分くらいの時間を使って知識をインプットして、残りの半分で演習をしようと思いがちですよね。
勉強って普通インプットとアウトプットが半々くらいのイメージですよね
そううまくはいきません笑
実際には、簿記の勉強において過去問が解けるようになるのはかなり勉強が進んだ後になります。
簿記の試験は一つの範囲を勉強したからといってその範囲がそのまま試験に出るわけではありません。
複数の範囲の知識を総合しないと回答を進めることができません。
そのため、例えば秘書検定などの一問一答形式の資格試験と比べて過去問を解けるようになるまでの勉強時間が長くなってしまいます。
簿記試験は知識が8~9割以上自分のものとして使えるようになって初めてまともに演習や過去問が解けるようになります。
勉強していて、成果が目に見えないというのは想像以上にきついことです。
そういう時は自分で成長を図る指標を作るのが一番なのですが、これって意外と難しいんですよね笑
これが最後の理由です!
宅建やFPと比べてどうなの??
よく比較される資格として、宅建(宅地建物取引士)とFP(ファイナンシャルプランナー)の二つがあります。
簿記2級の資格は宅建より少し簡単でFP2級よりもやや難しいくらいの難易度になります。
*ただし、宅建は合格条件が絶対評価ではなく「受験者の上位15%程度」というものですので単純比較は難しいことをご承知ください。
独学は可能?
さて、ここまで簿記二級が難しい理由について詳細に解説してきました。
では実際に独学で簿記二級を取ることは可能なのでしょうか?
この問いの答えはあなたがどのような生活をしているかによります。
大学生など時間がある人
大学生や、主婦の方など平日に一定の時間が取れる人は問題なく独学で資格取得ができます。
具体的には一週間で20時間以上の勉強時間が取れるなら長くても3ヶ月あれば簿記二級の取得は狙えます。
私も実際に二ヶ月で簿記二級を取得しましたので勉強法について公開しています。
気になる方はぜひこちらから読んでみてください。
ちなみに余談ですが、独学のコツは「周りに言いふらす」ことです。
言いふらして自分を追い込むことで退路を立ちましょう。
独学はどうしても途中でめげてしまう可能性があるのでこうすることでめげずに頑張ることができます。
社会人などの時間に制約がある人
そこまで時間が取れない(=週20時間の確保は難しい)場合でも、独学が無理とは言いませんがはっきり言って難しいです。
簿記試験の性質として出題範囲が頻繁に変更されるため長期的にコツコツ勉強を続けて資格取得を目指すというのが非効率だからです。
上でも述べたように簿記の試験の範囲は実際の会計基準をもとにしているため年度ごとに出題範囲が変わります。
そもそも毎日少しだけの勉強は知識として身に付きづらいのです。暗記にしても何にしても一度一気にまとめて学習してしまった方が勉強は楽になります。
これは以下の記事で詳細に解説しています。
【忘却曲線の嘘】復習はいつすればいい?〜ベストタイミングはこれ!〜
時間がそこまで取れない人には通信講座の受講を強く勧めます。
簿記試験の通信講座はいくつかあってそれぞれの比較記事を後日アップするのですが、
結論から言えばクレアールという会社の講座を強くお勧めします。
ここの講座の特徴は受講時間が短いこと、一年の保証がついていることです。
時間がない人にとってはなるべく短期間で効率よく学びたいですよね。
クレアールは合格のための論点だけに絞って講義資料を作っているので効率が非常にいいです。
さらに万が一合格できなかった場合でも、プラス一年の間講義を受講できるので安心して受講できます。
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資格★合格クレアール
就職・転職・キャリアアップに役立つ各種国家試験・検定など全12講座開講中。教育訓練給付制度対象講座もあります。
もちろん、安い金額ではないです。
独学に自信がある方は安上がりですので独学で頑張ることをおすすめします!
簿記2級は簡単ではないが対策すればしっかり合格できる
今回は簿記2級が難しい理由についてまとめました。
散々難しい難しいと言ってきましたが、決して合格が不可能というレベルの資格ではありません。
今回紹介した難しい理由が勉強を始める前に頭に入っていれば、壁を感じても簡単に乗り越えていけるはずです。
では、一緒に頑張っていきましょう!
受験を考えている方はこちらの公式サイトから申し込みができます!
次回は2022/2/27(日)の実施です。申し込みは約一ヶ月前から開始されるのでお早めに!
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